映画『コーダ あいのうた』の主人公、ルビーは
家族の中で⼀⼈だけ“健聴者”
そして歌うことを夢見て自分の将来について動き始めます。
耳の聞こえない家族と、自分の夢との間で揺れ動く心を描いた感動作ですが、
「コーダあいのうた」に出演している俳優は、本当のろう者を起用したと言われています。
これまでの映画では、ろう者の役を聴者の俳優が演じることが多かったそうですが、
「コーダあいのうた」にろう者の俳優を起用した理由と、俳優は誰なのか、調べました。
映画『コーダ あいのうた』
6月に金曜ロードショーで地上波初放送❗https://t.co/L6XUQFudzu2022年アカデミー賞作品賞をはじめ3部門受賞。家族の中で1人だけ耳が聞こえる少女が、夢を実現していく姿を描く。いきいきとした手話表現や、感動的な歌声も話題に。#コーダ #金ロー #金曜ロードショー pic.twitter.com/eUtFCUgUe2
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) May 19, 2023
コーダあいのうたに出演している俳優は本当のろう者?
それではろう者の俳優を起用した理由について考察しました
ろう者役には、ろう者の俳優を
シアン・ヘダー監督の強い意志により実現。
当初関わっていた大手映画会社は、家族役には著名な聴者の俳優をキャスティングするように求めていたそうです。
しかし、、監督は
「耳の聞こえるスターではなく、真実味のある役者を雇いたかった。」
「耳の聞こえない人の役があるのに耳の聞こえない優秀な役者を起用しないのは考えられない」
といって断ったそうです。
映画の世界でもろう者が活躍できるように
今のハリウッドでは、当事者が演じるのが当たり前だという風潮ができつつあるそうです。
ろう者の役にはろう者の俳優を起用するというのは当たり前で
逆に聴者の俳優が演じるには違和感がある。
また、アメリカでろう者の俳優が活躍できるようになった背景には
監督やプロデューサー達がろう者の方たちと繋がり、理解を深めたことも大きな要因になっているのではないでしょうか。
障害者を肯定的に描いたものが少ない
「障害者」と言うと、可哀想とか、憐れむべき対象
という型にはめた感じのものが多いなか、
「障害者」という枠組みではなく、リアルな人間としてのキャラクターを描き出したかったという思いがあったそうです。
監督も手話を勉強
ヘダー監督も自ら手話を学び、ろう文化に詳しい専門職「DASL(ディレクター・オブ・アーティスティック・サイン・ランゲージ)」
を導入して「コーダ」の制作に取り掛かっていたそう。
ろう者の方たちと少しでも距離を近づける為に監督自らも学ぶ姿は素敵です。
俳優は誰が努めた?
ろう者の俳優は誰が努めたのか、調べました
父親役:トロイ・コッツァ
『コーダ あいのうた』で父親フランクを演じ、ろう者俳優として初めてアカデミー賞にノミネートされたトロイ・コッツァーが語る『コーダ』へのアツい想いが凄く良い。
「若い頃スターウォーズを観て人生を変えられた。俳優になりたかったけど手話を映画で観た事が無かったから苦労すると思ったよ。 pic.twitter.com/3WnBCAJ6Ir
— ISO (@iso_zin_) February 24, 2022
父親役:トロイ・コッツア
先天性難聴で第一言語が手話の男性ろう者として、
初のアカデミー賞を受賞
「耳が聞こえる俳優がろう者の役を演じているのを見て、説得力がないと感じていました。観客は、手話というのはただ手を動かせばいいと思っているかもしれませんが、もちろん、それは間違っています。私はそこに限界を感じていました」
「この映画のおかげで、私たちはついに大きな1歩を踏み出して、ろう者の文化がどんなものなのかを聴者の方々に見せることが出来るようになりました。」サイカルNHKより引用
と、語っていました。
母親役:マーリー・マトリン
特に意外性も無く、真っ直ぐなストーリー展開。
それでも魅せるのは、やはり演じる役者さん達(実際に聾唖の方々)の素晴らしさ。
特に80年代の名作「愛は静けさの中に」のアカデミー主演女優、マリー・マトリンが主人公の母親を演じているのが感慨深い。
情熱的な手話が心に響きます。#Coda pic.twitter.com/76UQE2DISE— KamenRider SS (@MRW96361405) February 20, 2022
母親役:マリー・マトリン
1歳半の時に麻疹で聴力のほとんどを失ったそうです。
デビュー作「愛は静けさの中に」(1986)の演技が絶賛され、アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞で主演女優賞を獲得しています。
「この映画は、ろう者のコミュニティーを知るきっかけになると思いますし、世界中のろう者の人たちの存在を知り、彼らの声に耳を傾ける良い機会だと思います。
私たちは聞こえないからといってすべてをあきらめるわけではないのです」シネマカフェより引用
と、インタビューで語っていました
兄役:ダニエル・デュラント
「コーダ あいのうた」
レオ兄ちゃん役のダニエルデュラントさんガッシリしたユアンマクレガーみたいでめっちゃカッコよかったな… pic.twitter.com/U7tHUFHZB3
— あばれさるどり@今年こそよろしく (@MMonkey5013) January 22, 2022
兄役:ダニエル・デュラント
ミネソタ州で耳の聞こえない両親の子供として生まれたそうです。
アメリカの手話演劇の劇団「デフ・ウェスト・シアター」でキャリアをスタート。
Netflix の「You」のシーズン 3 にも登場し、James のキャラクターとして繰り返し登場しています。
「私は完全に耳が聞こえません。 何も聞こえませんが、体を通して振動を感じるのが大好きです」
と、インタビューに答えていたそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
コーダあいのうたに出演している俳優に、本当のろう者を起用している理由について調べました。
主人公である、ルビー以外の家族は全員耳が聞こえません。
そして、出演している俳優もろう者を起用しています。
これはシアン・ヘダー監督の強い意志により実現したそうで、
「耳の聞こえない人の役があるのに耳の聞こえない優秀な役者を起用しないのは考えられない」
と言っていたそうで、その通りだと思いました。
やはり、有名な役者が手話を覚えて演出すると違和感がありますよね。
父親役のトロイ・コッツァさんが
「手話というのはただ手を動かせばいいというわけではない」と言う言葉がとても響きました。
今後もどんどん活躍してほしいと思います。
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